IT未経験者への早期戦力化で人材不足を解消!│アサインナビウィンターサミットミニセミナーレポート
アサインナビでは、IT業界に特化した経営層向けの交流パーティー「アサインナビウインターサミット2018」を2018年12月13日(木)に開催しました。
今回は「人材不足の解消に新たな選択肢」を開催テーマに、多くの企業が抱える「探している人材が足りていない」という課題に対して3つの選択肢を提示するセミナーを特別ゲストをお呼びして開催しました。
その3つの選択肢の1つとして、IT未経験者の育成および早期戦力化に関してコードキャンプ株式会社の池田様にお話しいただきました。
IT人材が減る中で他業種出身やアルバイトの未経験者をどう早期戦力化するか、そのノウハウを学びました。
IT人材不足を未経験者の短期戦力化で解消
今回のセミナーでは、オンライン・プログラミングスクール CodeCampや、法人向けのプログラミング研修事業を運営するコードキャンプ株式会社の池田様より、IT未経験者へのプログラミングスクール提供を通し数多くのエンジニアを輩出してきたノウハウを、特別にお話いただきました。
まずは2020年までに30万人のIT人材が不足するといわれ、慢性的に不足するITエンジニアを補うフリーランスや経験者などのポテンシャル層の獲得競争が現在高まっていることについて言及。
注目すべき他業種からの転職人材やアルバイトなどのIT未経験者層の短期育成について触れられました。与えられた業務ができることをめざし短期戦力化するためにはどのような方法があるのかを解説いただきました。
IT人材不足の現状とポテンシャル層獲得競争の激化
日本では情報系学科を学ぶ学生が少ないため、これまでIT系人材の供給源であった大学や専門学校からの人材供給は今後期待できず、一方でポテンシャル層と呼ばれるフリーランスのITエンジニアやIT経験者の採用市場は拡大しており、これら経験者層の獲得競争は激化していることが説明されました。
池田様は2万3千名を超えるCodeCampの主な顧客層はどちらでもなく、20-30歳代のIT未経験者からなるキャリアチェンジ層だということを説明。
これはエンジニアに対するイメージや労働環境の向上によって新たに、もしくは他業種からエンジニアを目指す人が増えていることを示しているとのことです。
例として介護職や人材系事業ディレクター職からのキャリアチェンジが挙げられました。
これらIT未経験者(CodeCampなどのスクール受講済)の採用にかかる費用は、約445万円となり、新卒未経験者へ教育するよりも、また経験者を採用するよりもコストを抑えられることが多いとのことです。
「与えられる業務ができること」を戦力と捉える
IT未経験者をいかに早期戦力化するかを考える際に、株式会社コードキャンプは「与えられる業務ができるようにすること」を戦力化と捉えていると説明がありました。
この考え方においては、アルバイト出身や非IT業種からのキャリアチェンジ組の未経験者でも経験者と同程度の「戦力」へと育成できるとのことです。
そして池田様にはそのために超えるべき「即戦力化への2つの壁」を解説いただきました。
即戦力化への2つの壁とその超え方
1.プログラミングの壁:基礎理解力や習熟度の標準化が必要
一般的な集合研修においては複数名の研修受講者間の基礎理解力や習熟状況の開きによって研修脱落のリスクがあることが紹介されました。
技術レベルを判定するためのテスト実施と、素養に応じたスタートラインの調整の必要性が語られました。
例えば、基礎理解力が低い受講者やまったくの未経験者を対象にしたキャッチアップの補習研修をCodeCampなどの外部サービスにアウトソースすることが例として挙げられました。
2.実習と実務の違いの壁:実際のプロジェクト形式で開発現場を再現する
実際の開発業務に必要になるものは、プログラミングのスキルに加えてチーム間のコミュニケーションやその他システム開発に関連する様々な知識です。
池田様はそのため研修の内容も実務に合わせてより現場に近づけたものを用意すべきと語りました。
例として紹介されたのは開発の現場を再現するために講師役がプロジェクトマネージャーとしてタスクオーダーを出したり、研修受講生側を複数のチーム分けです。
また、スケジュール管理用の使用ツールや開発言語も実務に合わせたものをチョイスすると良いそうです。
実習と実務の違いのギャップを埋めることの重要性が語られました。
今回ご登壇頂いた講師の紹介
コードキャンプ株式会社
代表取締役CEO 池田洋宣 様
1985年生まれ、石川県白山市出身。早稲田大学第一文学部を卒業後、株式会社サイバードにてWEBディレクターとして、クライアント企業のモバイルサイト企画やモバイル広告制作を担当。
その後、株式会社ビジネス・ブレークスルーに移り、日本2例目となるオンライン大学、ビジネス・ブレークスルー大学の広報・マーケティング業務を開学1年目より担当。
2年間の勤務を経て、自らオンライン教育ベンチャーを立ち上げるべく、株式会社トライブユニブ(現:コードキャンプ株式会社)を創業。