企業だけでなく、様々な場所でのITの活用はなくてはならないものです。そのような時代に必要とされているITコンサルタントの、仕事内容やキャリアアップの方法についてご紹介いたします。
ITコンサルタント1 技術面でのコンサルティング
ITコンサルタントの役割には技術的なコンサルティングを行うものと、技術に関する知識をバックボーンとして活用方法の指導に当たるものがあります。
技術面でのコンサルティングとしては様々な分野があり、実際のシステムの構築の仕方をサポートしたり、プログラムの作り方についての指導を行うものがあります。また、セキュリティ技術やネットワーク技術に関するコンサルティングにかかわる人たちもいます。
彼らの多くは経営コンサルタントではなく、どちらかといえば高度技術を持ったエンジニアで、専門的な技術の情報やテクニックを持ち、システム開発を技術的にサポートしています。
最近はIoTという概念が浸透し、ITの専門家が必要となる機会が増えており、ますます技術的なサポートやアドバイスなどの必要性が高まってきています。
IoTではコンピュータと各種のデバイスを結んでデータのやり取りをリアルタイムに行うなどの高度な処理が要求されるとともに、適切な機材の選定や技術的な設計が必要になります。また、大量のデータを高速に扱う技術やデータベースを設計するなどの場合にも技術系のITコンサルタントが活躍します。
ITコンサルタント2 運用面でのコンサルティング
ITコンサルティングのもうひとつの側面として、運用面のコンサルティングがあります。
もちろん、基本的な企画から設計をサポートすることもありますし、場合によっては企画と設計の部分を直接作業することもあります。
技術的なコンサルティングとは違って企業の業務に関する知識や、企業文化や業務内容、社員のことなどまでを理解し、分析する力が必要となることもあります。
企業で使うシステムというものは、正しく計画され、正しく使われて行かなければその効果を発揮することができないので、そのためのアドバイスや指導といったことを行っていきます。
業務のことを理解しきれていないコンサルタントが担当すると、システムを適切に設計することができず無駄な投資になったり、責任問題に発展したりすることもあります。
半面、経営コンサルティングとほぼ同様の仕事になることもあり、多方面にわたる知識が必要となります。
経営に関することや業務に関することのほかにも人間工学や業務改善などに関する知識などです。
また、それらの大量のデータを分析し、整理してアウトプットを創る頭脳が必要となります。
そのため、情報の分析力や提案力を磨き続ける必要があります。
いずれのコンサルティングであっても、プレゼンテーション能力は重視されます。
ただ営業的なプレゼンテーションというだけではなく、仕組みを説明を受ける人たちが理解できるように説明しなければならなりません。
発表のためには、わかりやすい図表を作成することや、大勢の人の前で専門用語を使いすぎず説明するための技術も持っておくと良いでしょう。
ITコンサルタントがキャリアアップで要求される能力
現役で活躍するITコンサルタントでも内容やレベルは様々です。
コンサルタントといっても特別な資格があるわけではありませんが、自分のポジショニングを明らかにするためにはIPAが行っている情報処理技術者試験で高度情報処理技術者の区分に入っている資格を取ると良いでしょう。
スキルアップするには、自分がコンサルティングを目指したい分野の専門知識をしっかりと学んで、試験を受けておくと良いでしょう。
- 情報セキュリティ
情報セキュリティマネジメントや情報処理安全確保支援士、システム監査技術者などの資格の取得がスキルアップの目安になります。
- IT戦略
ITストラテジストやシステム監査技術者の資格が取得できるくらいの知識があると良いです。
- システム開発
システムの開発にかかわるコンサルティングを行うには、プロジェクトマネージャやシステムアーキテクトのほか、必要に応じてネットワークスペシャリスト、データベーススペシャリストなどの資格取得がスキルアップの目安となります。
- 組込み開発
組込み開発などのコンサルティングを行う場合はエンベデッドシステムスペシャリストの資格や知識は持っておいたほうが良いでしょう。
いずれにしても、業界での業務経験は必須であると思っておくと間違いないですが、業務経験の長さだけでは測ることができないのがコンサルティングの力です。
関連する知識や業務経験なども大切なので、自分の持っている知識をすべて棚卸して、自分の能力を磨く必要があります。できれば、自分の専門分野の研究会や資格取得者の団体に所属して、継続的な勉強や最新情報を収集し、吸収できるようにしておきましょう。
ITコンサルタントまとめ
一言でITコンサルタントといっても、担当分野は様々。
決まった分野はないため、自分のいままでの経験を活かし得意分野を作るところから始まります。
技術者出身であれば、技術開発系のコンサルタントにキャリアチェンジを、その他の経験であれば運用系コンサルタントへといった例が多く見られます。
それぞれで必要とされるスキルは大きく異なるため、一度すべての経験を棚卸し、スキルシートへいちから記入してみるのもおすすめです。
新規の案件参画や転職時には必ず必要となるスキルシート。
時間が取れる時や、キャリアを見直したいときには合わせて更新をしてみて下さい。
フリーランスコンサルタント登録多数。高単価・戦略・PMO案件のご紹介。
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