世界で戦うエンジニアに必要なスキルとは

ITといえばシリコンバレー。世界中から優秀なエンジニアが集まるITの聖地です。実は、日本人でもシリコンバレーで起業する人は少なくありません。

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さて、日本人がこのように世界中のエンジニアと渡り合っていくためには、どのようなスキルが必要となるのでしょうか?
ここでは世界で戦うエンジニアに必要なスキルを考えてみます。

もはや言うまでもない英語力

海外で活躍するために、まず欠かせないのが語学力です。もはや世界共通語といえる英語力は必須です。

元々エンジニアは技術仕様などを読む際に、比較的英語に接する機会の多い職業ですが、実際に英語を話す機会少ないのではないでしょうか。英語の技術用語には慣れていたとしても、他愛もない日常会話が通じなかったり、エンジニア特有の言い回しがわからなかったりと苦労することも多いはずです。IT業界でビジネスに必要な英語力を身に着けるためにはかなりの努力が求められるのです。

しかし、英語力を身に着けることは海外で活躍するためだけでなく、技術面でもメリットがあると言えます。技術情報をネットで検索して調べるエンジニアは多いですが、ネットの情報が正しいかどうかは誰も保証してくれません。信頼できるのは、やはり公式ドキュメントです。多くの技術は米国で生まれるため、必然的に公式ドキュメントは英語で書かれることがほとんどです。永遠に日本語に訳されないドキュメントもたくさんありますし、日本語版ができたとしてもタイムラグが有ります。まだ日本語に翻訳されていない様々なドキュメントを読むことで、他のエンジニアにも技術力で差がつけられます。

伝わらなければ意味が無い!コミュニケーション能力

世界で戦うエンジニアに必要なスキルとは - 伝わらなければ意味が無い!コミュニケーション能力

日本人は協調性を大切にする傾向があり、自分の意見を強く主張しないことが美徳だとも考えられています。それに対して、海外では積極的に発言し、自己主張することが当たり前です。頭では考えていても、発言しなければ考えていないのと同じことです。日本にいる時と同じようにふるまってしまうと、やる気がないと捉えられるどころか、能力がないと見なされてしまいます。

海外で働くことを視野に入れるのであれば、日本にいる間にも会議の場などで積極的に発言し、自身の存在感を示すようにしなければなりません。そんなことは日本では嫌がられる、などと考える必要はありません。考えるべきは周囲にとって自分がその場で役に立てているかどうかです。本当に役に立っているのであれば海外でも日本でも認められます。自分は役に立つ存在だということが、しっかりと周囲に伝わることが大事なのです。

それから、海外では、当然他の人たちも積極的に発言してきます。自分が一方的に意見を言うだけでなく、相手に強く意見を言われてもめげないハートも必要です。

人を動かすリーダーシップ

コミュニケーション能力とは別にリーダーシップが求められる場面も多いです。日本では、立場が上の人間に決定権があり、立場が低い人社員にはあまり発言権がないこともままあります。海外ではたとえ立場に関係なく、相手を納得させられなければ、自分のやりたいことを実現することはできません。周囲がどのような考えを持っているのか、自分のやろうとしていることが周囲にとって、どのような影響があるのかを理路整然と説明することが求められます。理路整然と説明することに加えて、相手を動かす情熱も必要です。

Amazon、Facebook、Twitterのように世界中の人たちに使われているサービスを生み出し、世界に広めたのは強烈なリーダーです。Amazonであればジェフ・ベゾス、Facebookであればマーク・ザッカーバーグ、Twitterであればジャック・ドーシーです。いずれも素晴らしいアイデアを持っていますし、それを世界に広げていこうという強烈な思いが伝わってきます。誰もがこのようなカリスマである必要はありませんが、周囲を動かすリーダーシップが求められることは間違いありません。

付加価値を生み出す

世界で戦うエンジニアに必要なスキルとは - 付加価値を生み出す

どんなに仕事が早くて正確だったとしても、与えられた指示通りの内容しか対応できない人は世界で活躍することは望めません。付加価値を生まず、単純な業務だけを行っているのであれば誰がやっても変わりがありません。海外に出るということは、自分は外国人になるということです。付加価値を生まないのであれば、賃金が安くないかぎり、あえて外国人に仕事を頼むことはありません。自ら考え積極的に物事を動かし付加価値を生み出していなければ、仕事を頼もうとは思ってもらえないのです。

また、コミュニケーション能力のパートにも書きましたが、どんなに付加価値を生み出すアイデアがあったとしても、周囲に伝わらなければ意味がありません。一人で付加価値を生み出すことはできません。多くの人に伝え、実感してもらわなければ付加価値が生まれたとは言えないのです。人を巻き込むことには他にもメリットがあります。様々な人の、様々な意見を取り入れることで、更に高い付加価値を生み出すことも可能です。

自分はどんな価値を生み出しているのか、どのようにすればその価値を高めることができるのか、その価値を多くの人に実感してもらうにはどうしたら良いのか。これらを常に意識する必要があります。

結果を振り返り改善し続ける

多くのエンジニアは要件通りにシステムを構築、納品しプロジェクトを終えるということを繰り返しています。依頼主から修正や改善などの要望があがって手直しをすることはあるかもしれませんが、その場合には自分の作ったシステムがどのように使われ、どのような反響があったかを知る機会を得ることは少ないのが実態です。

しかし、世界で戦うエンジニアに大切なのは、自分が作ったものがどのような評価を受けているのか、そしてよりよいものとするために改善するべき点はどこかということです。そのため、常にプロジェクトの結果を考えながら、時には自らを批判するような視点で物事を見ることも必要とされます。ただやみくもにものづくりをするだけでは、十分ではありません。作ったものの成果を分析し、評価をしっかりと受け止め、次に活かす必要があります。海外で働くということは一発勝負ではありません。改善を続けなければ、世界で戦い続けることもできないのです。

おわりに

世界で戦うエンジニアに必要なスキル、いかがでしたでしょうか?
これらのスキルは、そう簡単に身に着けられるものではありません。
どうして世界で戦いたいか、人それぞれいろんな理由があると思います。
どうやってスキルを身に着けようかと考えるるのも大事ですが、自分が世界に出たい理由も同時に考えてみるとよいでしょう。


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