C#の将来性や需要は?/エンジニア

Unityの登場やLINQの実装で使い勝手が向上したC#ですが、新興の言語が次々に登場する今、需要や将来性が気になる方もいるでしょう。

そこで今回は、C#の強みをおさらいしつつ現状を把握し、今後の展望についてまとめてみました。

C#の将来性 C#の強みをおさらい

まずC#の強みをおさらいしておきましょう。強みをしっかり把握することで、足りないものを補うことも可能ですからね。

C#の強みは静的言語でありながら、動的言語に似たような特徴を持つことです。関数などの利用が可能で、高い生産性を発揮できます。

また、メモリ解放を司るガベージコレクションの追加によってC++の弱点であったメモリ管理の弱さを克服しています。

さらに近年はモバイル分野での開発現場で需要が高まっていることもプラス材料です。Unityの登場はC#の可能性を大きく広げました。

今や業務システム、web、ゲームの分野で注目を集める言語になっています。なお、javaに非常によく似た書式なため、javaエンジニアとの両立も十分に可能でしょう。

C#の強み

C#の将来性 良くも悪くもWindowsに依存している現状

C#はマイクロソフト社の.NET環境を主戦場としているため、Windowsに大きく依存しています。システム自体がWindowsで構成されていれば力を発揮しますが、それ以外の環境ではまだまだ弱い面があることは事実です。

現時点(2016年)では、Windowsを使ったシステム、ユーザーともに世間の大多数を占めていますから、これが弱みとして認識される機会は少ないかもしれません。

しかし今後はこの特定の環境に強く依存しているという弱点をどう克服するかが鍵になりそうです。

ただし、業務システムの分野では簡単に環境を変えることは考えにくいので、すでにWindowsで構成されたシステムがある以上、C#の需要は常に発生し続けるでしょう。

それ以外の分野ではクロスプラットフォーム開発環境がいかに充実するか、という点にかかっていると言えます。

Windowsに依存

C#の将来性 セグメントの拡大で期待が高まる

すでに述べたように、C#は業務システムにおけるサーバ用プログラム言語という枠組みを超え、webアプリ、webサービス、ゲームなどの分野に進出しはじめています。特に今後需要が高まるであろうモバイルの分野では、低スペックでもしっかりと動作するC#への期待があるのです。

また、クラウドに関する開発でもC#は威力を発揮します。もともとがサーバ用プログラム開発に強みをもつ言語ですから、クラウドには対応しやすいと言えます。

rubyやphpといった人気軽量言語に比べると開発工数は多くなりがちなものの、今後十分に期待できる言語です。

C#の将来性 Windows以外への派生が鍵

今後C#がより活躍の場を広げるためには、やはり脱Windowsを果たす必要があるでしょう。

すでに一部でandroidやiOSの開発が可能な環境がリリースされてはいるものの、まだまだ一般的ではありません。この点をどう克服していくかが、C#最大の課題と言えます。

javaのようにOSに依存しない特徴を手に入れるということは並大抵のことではありませんし、わざわざC#を使い続けるメリットがあるのかという点も疑問です。ただし、.NET Frameworkの利用可能範囲が拡大されれば、この問題は解決されるかもしれません。

実際に「Mono」というプロジェクトで.NET Framework互換環境の整備が進められています。今後このような動きが高まれば、C#の脱Windowsが完全に実現されることも考えられるでしょう。

便利で優れた言語であるC#ですから、是非とも様々なOSで制限なく開発できるようになって欲しいものですね。


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