プログラマにとって開発環境の構築は手間がかかるし、結構厄介なものです。また、開発環境の構築はそれ自体が価値を生むものではないのではないので、その厄介さが際立ちます。
今回はそんな開発環境の構築をすることなく、ブラウザ上からプログラミングをすることができるサービスを紹介します。
Cloud9 – 開発環境をクラウドで
まず大本命といえばCloud9ですね。
クラウド型IDE(統合開発環境)の機能が充実しており、GitHub、BitBucket、Herokuといったツールとの連携も簡単です。
Ruby on Railsアプリを構築して、GitHubにpushしてHerokuにデプロイなんてことも可能。
また、最近ではSalesforceに対応しており、Apex、VisualForce、Lightningにも対応。
ただし、英語のみで日本語には未対応です。その点はご注意を。
Ideone – オンラインのコンパイラー・統合開発環境
Ideoneは自らをオンラインコンパイラー、デバッグツールと言っています。
プログラムを書いてIdeone上で実行すると実行結果を返してくれます。
Ideoneでアプリケーションを構築するというのではなく、プログラムを試しに実行することができるというものです。
プログラミング言語はJava、JavaScript、C、PHP、Python、Rubyなどのメジャーな言語だけでなくErlang、Lua、Ocamlなど全部で60以上の言語に対応しているそうです。
ちなみに読み方は「イデオン」ではなく「アイディーイーワン」だそうです。
Editey – Googleドライブ上ので実現するWebサイト
Googleドライブ上にWebの開発環境を構築できるというサービスです。
自分のGoogleアカウントと連携するだけで、Bootstrap3、Angular JSなどなども利用可能です。
GitHubと連携してGistの作成もできるとのこと。
Googleドライブならではの機能としては、共有機能を使うことで複数人でコラボしながら開発することもできます。
paiza.IO – ブラウザでプログラミング・実行ができる「オンライン実行環境」
今回紹介するサービスの中では唯一国産のサービスです。
IT/WEBエンジニアに特化したプログラミング転職サイトpaizaを運営するギノ株式会社が、提供するのが無料オンラインプログラミング実行環境サービス paiza.ioです。
C、C++、C#、Objective-C、Java、Perl、Python、Ruby、PHP、JavaScript、Rなど25の言語に対応しています。
GitHubのGistと連携して実行することもできます。
さらに、独自の機能としてTwitterのつぶやきを実行できる機能があります。「@paiza_run」もしくは「#paiza_run」で始まるつぶやきをツイートすると、実行結果がリプライとして 送られるそうです。どんな時にどんな目的で使うのかわかりませんが、面白い機能ですね。
Scratch – 想像して、プログラムして、シェアする
ちょっと変わり種がScratch Projectです。
こちらはプロフェッショナルなプログラマーが使うものではなく、プログラミング教育用のプログラミング言語です。
ScratchはMITメディアラボ ライフロングキンダーガーテングループが無償で提供しているプロジェクトです。
ブラウザで表示できるインターフェース上からスクリプトやコスチュームや音をドラッグ&ドロップすることでプログラムを構築していくことができます。
作ったプログラムに基づいて絵を動かしたり、音を出したりすることができます。
子供たちがプログラミングの基礎を学ぶには非常にぴったりですね。
下の動画は、Scratchの開発に携わったMITメディアラボのミッチェル・レズニックによるTEDのプレゼンテーション 「子供達にプログラミングを教えよう」です。
[ted id=1657]みなさんも、ブラウザ上でプログラミングを始めてみてはいかがでしょうか。