基幹システムなどの大規模プロジェクトで心掛けたいこと/エンジニア

一目置かれる

ERPパッケージ導入のように大手企業の基幹システムに絡むようなプロジェクトでは、プロジェクトの予算や工期、アサインされる人員の数が膨れ上がり大規模なものになることがあります。そのような大規模プロジェクトで活躍するのは、ベテランのエンジニアだけではありません。例え経験が浅いエンジニアであっても、ふとした機会に評価され、見事にステップアップの足掛かりとするケースがあるのです。
そこで今回は大規模プロジェクトで一目置かれるエンジニアの人物像に迫ってみます。

あなたはどちらのタイプ?壁に直面したときの対応

エンジニアは経験とスキルが積みあがっていくつれ、問題を自己解決できるケースが増えていき、他人に協力を仰ぐような機会が減るものです。逆を言えば、経験が浅いうちは知識もスキルも経験も不足しており、単独ではタスクを消化できないことが多々あります。
さらに経験を積んでいても、最新の技術に直面したり、過去の担当者の対応を理解できず、自己解決できないことも。

このような壁に直面したとき、あなたはどのような行動をとりますか?

エンジニアがとる行動は、主にふたつのタイプに分かれるでしょう。

ひとつ目は「完全に自分の世界に入り込む」タイプ。知識と経験の不足分を、自己学習と試行錯誤で徹底的に塗りつぶしていくタイプになります。

もうひとつは「デスクを離れ情報を集める」タイプ。経験不足を人に聞いたり勉強会に参加するなど自分の足で情報収集をするタイプになります。

エンジニアにとってどちらの要素も必要ではありますが、ERPパッケージ導入のような大規模プロジェクトを想定した場合はどうでしょうか。
勉強熱心

勉強熱心なエンジニアほど注意?情報不足から袋小路に

ひとつ目の「完全に自分の世界に入り込む」という気質は、エンジニアとして非常に大切で、後々の伸びしろにも関わってくる場合があります。

しかしERPパッケージ導入のような大規模プロジェクトの場合は、そもそもその自己学習の材料が少なく、全く異なる部署の人間に聞かなければ情報を得られないケースも多々あります。

情報の不足から袋小路に入ってしまい、まるでフリーズしたようにモニターを直視し続けるといった事態にならぬよう、注意する必要があります。
一般的な技術スキル以外部分で、企業独自の導入何かがある場合は、自分で調べる情報には限界があります。ここはフットワーク軽く、関連部署などへヒアリングする方が早く解決する場合が多いようです。

知識と経験の不足は「フットワークの軽さ」でカバー

そこで輝くのが、もうひとつの「デスクから離れてひたすら情報を集める」タイプです。
経験の浅いエンジニアであっても、さまざまな人に協力を仰いだり、粘り強く質問したりと足を使って情報を集められるエンジニアは評価される傾向にあります。
他力本願と言ってしまえばそれまでなのですが、自分で考えてわからないことはキッパリと諦め、有識者から情報を集めて最適解を導き出すタイプと言えるでしょう。

大手企業の基幹システムにかかわるような大規模なプロジェクトでは、業務毎にシステムが分かれており、いくつものシステムが連携して業務を処理しています。
極めて属人的でアナログですが、情報がないものは他システムの担当者へ質問する以外に方法がないという状況は、頻繁に発生するのです。
こうして情報をかき集め、自分だけのノウハウとして纏めていくことができれば、早々に一目置かれる人材になることでしょう。
エンジニアの情報収集

参考情報を常にストックしておくことも必要

プロジェクトが進行するにつれ、どのエンジニアも自分のタスクが増えていき、徐々に余裕がなくなるものです。

自分がタスクを消化している間にもさまざまなミーティングや打ち合わせが行われ、自分のタスクとは直接関係のないメールが飛び交うようになります。
タイトルや宛先だけを見て、自分のタスクと関係のないものは一切開封しないというのもひとつの方法です。

しかし大規模プロジェクトで輝くタイプは、システムの全体像を把握することに留意し、常に参考情報を集めています。
自らのタスクに直接関係のないメールであっても目を通し、どのシステムがどのような状況にあるのかを把握しているのです。

このような行動は、いざ急な仕事を振られたときの「受け身」となって、初動が非常に早くなることに繋がるでしょう。参考情報をストックしているため、情報不足からパニックに陥ることや不安に駆られることがなくなるのです。

その結果、他のメンバーよりも素早く問題を解決でき、周囲から評価されていくことになります。

情報収集力は大切な要素

このようにプロジェクトの規模が大きくなればなるほど、情報収集力を備えたエンジニアが評価されるチャンスが生まれます。
ベテランのエンジニアはもちろん、経験の浅いエンジニアであっても、PMやチームリーダーから一目置かれる存在になることは十分に可能なのです。

知識と経験の不足から後ろめたさを感じる気持ちはわかりますが、できるだけ物怖じせず、自分よりひとつでも情報を多くもつ人には素直に質問できる姿勢が大切になると言えそうです。


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