ITエンジニアやコンサルタントの仕事はデスクワークが多く、常に多くのストレスや精神的疲労が伴います。
仕事が波に乗っているときは、多少の疲れなど吹き飛んでしまうような遣り甲斐があるのですが、問題は重いタスクが連続したときです。今回は、ストレスがたまった時こそ試したい、話題の「瞑想」についてご紹介します。
エンジニアやコンサルタントの仕事を長く続けていると、常に何か思考するクセがついてしまいがち。
例えば、エンジニアであれば、実装が難しい機能のコーディングを考えあぐね、気が付くと休憩中も頭の中でロジックを組んでいることがありますよね。
さらにやっかいなことに、休憩中に何気なく思いついたロジックが問題を解決してしまうこともあるのです。このような経験があると、脳が完全に休憩する時間がなく、常に負荷がかかる状態が続きます。これはエンジニアの心を蝕んでしまう原因になりがちですので、意図的に頭の中をカラにする時間を作りましょう。
そんなときにおススメなのが、簡易的な「瞑想」の状態をまねること。
「今、この瞬間に集中」しリフレッシュできると近年話題です。スティーブ・ジョブズをはじめ、多くの著名人が行っているということで注目を集めはじめました。Googleなど米大手企業が社内プログラムとして取り入れていることでも有名ですね。
意図的に「今この瞬間」に集中する「マインドフルネス瞑想」
瞑想と聞くと「無の境地」や「悟り」といった言葉が浮かび、難しそうに感じる人もいるかもしれません。しかしそこまで本格的なものではなく、あくまで脳のスイッチを切る、もしくは仕事以外のことに集中させる時間を作ってあげるだけで良いのです。
有名なのは「マインドフルネス瞑想」と呼ばれる瞑想法。
これは瞑想をより実践的に、ビジネスや生活の分野にも活かせるよう工夫されており、最近ではビジネスマンのメンタルトレーニングにも活用されている方法です。
10分でできる「マインドフルネス瞑想」の方法
では実際に、マインドフルネス瞑想のごく簡単な方法をご紹介します。
マインドフルネス瞑想とは端的に言うと、「今この瞬間に集中する」瞑想方法です。
集中するために、自分の呼吸をカウントするという方法が一般的のよう。
・まず、できるだけ楽な姿勢で座り、目を閉じましょう。
・次に深呼吸をし、その回数をカウントしていきます。
・これを10分間から15分間継続。
かなりシンプルですよね。
しかし効果は抜群で、慣れてくると頭がすっきりとして、質の良い短時間の睡眠をとった後のような爽快感が生まれます。
スマートフォンのアプリでタイマーを設定しておけば、時間を気にせず瞑想に没頭できるのでおすすめです。
「瞑想」のコツ
このマインドフルネス瞑想をうまく継続するコツは、途中で浮かんでくる雑念を意図的に消そうとしないことです。
脳はとてもおしゃべりで気まぐれ。
ふつふつと浮かんでくる雑念は、自分でコントロールできるものではありません。
雑念が浮かんで来たら、「ああ、また何か言っているな」とそのままにし、呼吸のカウントに戻ってください。徐々に脳はおしゃべりに飽きて、雑念が薄れていくはずです。
慣れてくると、ほんの数秒から数十秒ですが完全に自分の呼吸とカウントだけの時間が訪れるようになります。
この時間が得られるようになれば、日々のストレスがぐっと軽くなることでしょう。
「マインドフルネス瞑想」のポイントはリズム運動
このマインドフルネス瞑想でポイントになるのは、「リズム運動」の要素があることです。
リズム運動は人間の脳を刺激し、充足感やリラックス効果を生み出し、メンタルを健康な状態に保つために必要なものです。
ものを食べるときの「咀嚼運動」や、一定の速度で歩く「ウォーキング」もリズム運動と言えます。
ガムを噛んだり、適度に歩いたりすることはストレス解消に役立つと言われていますよね。
マインドフルネス瞑想は、瞑想にこのリズム運動の要素をミックスさせたもの。
残業中のオフィスや喫煙所、休憩スペースなどで簡単にできますから、是非試してみてください。
「瞑想」の効果
瞑想は、ストレス解消はもちろんのこと、とどまらず心の病気にも効果が認められているといいわれています。
心の病気で効果が認められている代表的なものはうつ病、不安障害、適応障害、パニック障害、摂食障害、依存症、恐怖症、PTSD、自殺念慮などの症状の低減・軽減があげられます。また、心の病気の予防や再発の防止にも役立ちます。
引用元:http://www.natural-peace.com/index_mpct.html
また、睡眠の質の改善にも効果的だそう。
睡眠の質が低い人にマインドフルネス瞑想や、歩くことや食べることに集中する「歩きの瞑想」「食べる瞑想」などのトレーニングを受けてもらい、自宅で毎日5~20分の瞑想を行ってもらったところ、睡眠の質が改善したという報告もある
引用元:http://wol.nikkeibp.co.jp/atcl/column/15/121800040/042700020/?P=4&n_cid=nbpwol_else
その他、食欲をコントロールしたり、血圧が安定する、痛みをコントロールできるなどの声もあるようで、ここまで聞くとやらない理由はないと思えるほどです。
恐れや不安の軽減 記憶力強化 免疫力強化 集中力強化 うつ病の改善 血圧の安定化と心疾患予防 血糖値の安定 適正な食欲の維持 安定した睡眠 外傷など痛みのコントロール 第三者への理解や共感力強化
引用元:http://toyokeizai.net/articles/-/95807?page=3
重いタスクをいくつも抱えたときや、プロジェクトがうまくまわらないときこそ、メンタル面のセルフケアを重視し、仕事のパフォーマンスをあげていきましょう。