これからのエンジニアには、国内で実績を積み重ねるという選択肢の他に、海外でキャリアを積むという道も考えられます。海外勤務と聞くと敷居が高いように感じるかもしれませんが、ITエンジニアは共通化されたスキルを持つことが多いため、他の職種よりも国の垣根を超えやすいという特徴があります。今回は、エンジニアが海外で働くことのメリットについて考えてみましょう。
海外で働きながら国際感覚が身につく
「国際感覚」と一言にいっても、それが具体的にどういうことを表すのかピンとこないという方も多いでしょう。人によってとらえ方はさまざまですが、国際感覚とは「違い」を許容する幅が広がることだと考えてみてはいかがでしょうか。
国が変われば、当然のように気候や食事、生活習慣も大きく変化することが多いですよね。
歴史的なバックボーンや、思考パターンにも大きな違いがみられます。
このようにさまざまな違いを持った人間と接することで、自分の中の許容力・対応力が広がることは、今後の人生において大きなプラスになることは間違いありません。
「どの国のどんな人間とでもある程度やっていける」という自信はこれからグローバルにキャリアを積む社会人として大きな財産です。
これからのエンジニアには必要!語学力が鍛えられる
海外で働くことのメリットとして、最もポピュラーと言えそうな「語学力の向上」。
確かに語学力は半ば強制的に鍛えられるでしょう。仕事に没頭すればするほど、何とかしてコミュニケーションを取ろうと試みますから、これはある意味当然のことと言えます。
国内での語学学習では何度やっても身につかない、緊張感や臨場感がない環境では頭に入ってこないという方は、問答無用で語学力が鍛えられる環境に身を投じるのも一つの方法です。
日本人はどうしても文法や単語の正確さにこだわり、間違いのない用法でないと言葉が通じないという感覚が強いそうです。
しかし実際には何となく意味が通じる単語と身振り手振りで、日常生活レベルは全く問題がないという話を聞いたことがありませんか?もちろんこのレベルでは仕事に支障がでることもありますが、海外に出るきっかけとしては十分です。語学力は環境によって飛躍的に向上することが多く、入念な準備よりもまずは飛び込んでしまうことが近道かもしれません。また、いざとなればITに関する知識を通じてなんとなくコミュニケーションが取れてしまうことも多いので、語学力を理由に諦めている方は、再度考え直してみてはいかがでしょうか。
グローバルな開発手法を習得できる
海外で働くことになれば、さまざまな国籍の人間と仕事をするだけではなく、国外で盛んに使用されれている開発手法との出会いもあるでしょう。
近年話題になっている「アジャイル」は、まさにこの典型で、グローバルで使用されることが多い開発手法です。
スピード感と柔軟性に富み、全員が同一の目標に向かって集中的に仕事をするアジャイルは、フラットでグローバルな海外の開発現場に適しているケースが多いと考えられます。
もちろん、国内でもアジャイル開発のような新しい開発手法を取り入れているプロジェクトは存在しますが、まだまだその数は少ないのが現状。
国内とは違った開発手法を肌で感じ、その中でどう動くか、どう結果を出すかという点をつかむことができれば、エンジニアとしてのみでなく、活躍の場はグローバルにますます広がっていくことでしょう。
海外で働くと優れたエンジニアや世界的サービスとの出会いも
海外で働くことができれば、国内では出会うことが難しいような優れたエンジニアと交流を持つ機会があります。特にアジアの国々では若く才能のあるエンジニアが増えており、このようなエンジニアとの出会いは非常に良い刺激となるはずです。
優れたエンジニアが持つどこまでも自由な発想力と技術に対する好奇心は、遊びを追及しているようにさえ感じられます。優れたエンジニアは必ず熱意と好奇心を持っており、海外ではそういったエンジニアに出会いやすいと言えるでしょう。
また、世界的に有名なサービスに携わる機会に恵まれる可能性もあります。
そうなれば、その後グローバルに活躍することはもちろん、国内でもキャリアアップの足掛かりとなることは間違いありません。
スキルも経験も積んできたけれど、どこか熱意を失いかけていると感じるのなら、海外の優れたエンジニアやサービスと触れ合う機会を持ってみるのもおすすめですよ。