Javaプログラマは、コンピュータ業界で求められているのでしょうか?比較的古い言語であるJava言語を今から勉強して意味があるのでしょうか?今回はそんな疑問にお答えすべく、現在のJavaプログラマの需要と将来性について解説します。
■目次■
Javaプログラマの需要
以前の記事「Javaプログラマの仕事内容とやりがい」でもご紹介していますが、Javaプログラマの立ち位置は、プログラムの動作環境により「クライアントサイド」「サーバサイド」「スマートフォンアプリサイド」に分類できます。
まず、どの分野でもJavaプログラマの需要は増加の一途で、少なくとも日本国内で不足しているという現状があります。その人材不足は深刻で、海外にアウトソーシングすることも多々あります。アウトソース先は、以前の中国、インド中心から東南アジアに広がっています。
LAMPや.NET環境を使用することを要件とする場合には、Javaプログラマの出る幕はないのですが、それ以外の環境を使用する案件は多くあります。
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クライアントサイドでのJava領域
残念ながら、この領域では特別な製品を開発する企業以外では需要は多くありません。この領域での開発の典型的な例は、IBMによって開発されたオープンソースのEclipseの改良です。NECなどは、Eclipseを改良し独自ブランドの開発環境を販売しています。また、ある程度の規模を持つ「ソリューション」として開発された製品群の中で、運用管理ツールなどをJava言語で開発することはあります。ただし、総じてこれらのツールの開発規模は他の開発サイドに比べて小さいです。
また、自社やクライアントが、クライアントサイドのアプリケーションを求める場合、多くはエンドユーザがWindowsに慣れているため、VisualBasicやC#で開発したWindows Nativeのアプリケーションを要望される方が多いです。
よって、クライアントサイドでのJavaプログラマの活躍の舞台は大きくはない場合が多いといえます。
サーバサイドでのJava領域
現在サーバサイドにおいては、多くのJavaプログラムが求められています。企業ソリューションをどの言語で作るかは、そのソリューションの規模にもよりますが、中堅企業から大手企業まで、Javaは幅広く適用されています。JVMがマルチプラットフォームであることが有利に働いており、システムを発注するお客様は、サーバとして、WindowsでもUNIX系でも使用できます。
日本のIT系大企業では、中堅から大手企業、超大手企業までの特定顧客向けシステム開発及び汎用のソリューションを開発している場合が多いです。そのような案件では、Windows系は中堅から大手、UNIX系は大手から超大手のシステムで利用されることが多いものです。どちらの場合もJava言語で開発するという要件は多々あり、常にJavaプログラマは求められます。Javaか.NETフレームワークで、ほぼ二分されていると言えます。
Javaは比較的古い言語です。そのため、入社当初にJavaプログラマとして働いていた人たちは、プログラマを卒業して、設計の上流工程にシフトしたり、管理職になったりします。するとそれを埋めるためのJavaプログラマが必要とされます。最近は、大学時代にJava言語を勉強した新入社員も多く、即戦力として期待されます。特に就職氷河期の新入社員は「できる人しか取らない」状況でした。中途採用や契約社員でしたらなおのことです。Javaプログラマが必要条件であることは珍しくありません。
サーバサイドのアプリケーションは、Javaサーブレットを基本としていますが、Struts、Java EE、Spring Framework、Play Frameworkなどの、フレームワークを使用することにより、複雑な機能の実現を簡素化することが求められ、フレームワークを理解したJavaプログラマが求められています。
新入社員でも中途採用でも、現場で求められるフレームワークの技術の習得は必要です。一方、契約社員として働く、あるいは下請けとして受注する企業の社員の方の場合には、あらかじめそれらの多くのフレームワークを理解しておくことが必要となります。おそらく要員募集時に「xxxフレームワーク」の理解と確認が入るはずです。
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スマートフォンアプリサイドのJava領域
スマートフォンのOSについて、世界的には、Androidが過半数で利用されており、日本でのみ、iOSが過半数となっています。
日本市場を見た場合、ある特定の用途や顧客限定で利用されるものでない限り、スマホアプリは、iOSとAndroidの両方で動作することが求められます。
ゲームの場合は、Unityなどのマルチプラットフォーム対応開発環境を使用することが多いため、Javaプログラマが求められることは少なくなっています。一方、アプリの場合には、Adobe AIRのようなマルチプラットフォーム対応開発環境を使用することは稀で、AndroidアプリはJavaプログラマが開発します。
現在、Android向けアプリプログラムを開発できる技術者は、非常に多く求められています。今後も、iOSとAndroidが市場を分け合う状態が続くことが予想されますので、Androidアプリプログラマ、つまりスマホ経験のあるJavaプログラマの需要は高い状態が続くと予想されます。
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Javaプログラマの将来性は?
Javaは、古い部類に入るコンピュータ言語ですが、Java言語は現在も第一線で活躍しているあたりくじの一つです。特にAndroidで使用されているため、需要は当分の間事欠かないでしょう。また、サーバサイドもフレームワークの進化に見合ったJavaプログラマが求められるでしょう。
さらに、以前のJavaプログラムが、設計工程以上の上流工程にシフトすることで、新たなJavaプログラマが必要とされます。特に、大規模システムでは、最新のFintech技術、ディープラーニングなどへの対応など、改良の案件は続くものです。
一度作成した大規模なシステムほど、同じ環境(JavaであればJava環境)で、改良を求められます。環境を大きく変えるにはコストがかかりすぎるため、避ける傾向にあります。
つまり、一度Javaで開発した環境は、C#で作り変えることは稀です。よって、過去の大きな資産であるJavaのシステムに対しての、改良は今後も続き、それに対応するためのJavaプログラマは継続して必要とされると考えられます。
Javaプログラマが今後求められる市場
そもそも「市場」とはなんでしょうか。ここではマーケティング用語の「セグメント」を指すことにします。つまり、どの領域でJavaプログラマが求められるかということです。
現在、Javaプログラマが求められているセグメントは以下の二つです。
① 中規模以上のエンタープライズシステム開発、拡張
最近は小規模な案件でJavaを使用することは、ほとんどありません。小規模な案件には、PHPやRuby on Railsのような、より生産性の高いものが使用されるためです。
Javaでの開発は、開発環境の進化やフレームワークの充実などにより、以前より開発しやすくなっているはずなのですが、求められる案件の難易度は低くなっているわけではありません。
Javaプログラマは、中規模以上のセグメントで活躍する求められることが継続しています。直近の例では、マイナンバーです。ソリューション次第ですが、Javaは、安定したアプリケーションプラットフォームを提供しますので、マイナンバーにも有用であり、求人があります。
中規模以上のシステムの場合、ビジネスの状況に応じた拡張は欠かせません。一度Java言語で開発されたシステムは、Javaプログラマが改修を担当します。
その一つの大きな流れとして、従来のWebシステムのスマートフォン対応があります。レスポンシブWebに対応する場合もありますし、スマホ専用画面を作成することもあるでしょう。そのためには、従来のWebアプリケーションを改修できるJavaプログラマが必要となります。
Javaは、大規模システムでも使用され、大企業から一定の評価を得ています。大企業ほど、一度Javaで開発したものを他の開発言語に変更することは、リスクが大きいため避けます。Javaのサーバサイド製品を提供する企業は、サポート体制を整えることにより、長期の顧客の維持を図ります。
② Androidスマートフォンアプリ開発
今最もホットなセグメントです。日本では、iOSの利用者の方がAndroidより多いですが、世界的にはAndroidの方が多いです。また、スマートフォンアプリの開発の際には、iOSだけ、Androidだけというのは珍しくなりました。
このセグメントの場合、小規模から中規模までの案件が考えられます。さらに大規模案件も出てきているようです。
ビジネスソリューションとしては、マルチOS対応である必要はなく、Androidのみ対応という場合もあります。エンドユーザの端末をAndroidに限定できる場合には、iOS版は不要になるからです。例えば、保険会社の代理店向けや営業向けの端末をAndroid限定にすることは十分に考えられます。また、マルチOS対応であったとしても、基本設計までは少なくとも共通化し、以降はiOS版とAndroid版のアプリを別チームが開発することが考えられます。
よって、Androidスマホアプリの開発できるJavaプログラマは、当分の間継続して仕事に事欠くことがないでしょう。
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Javaプログラマが今後必要とするスキル
サーバサイドのアプリケーションを開発するにしろ、Androidアプリを開発するにしろ、必要とするスキルには目標が必要です。一番目標にしやすいのは、資格です。
Javaは、現在Oracleがライセンスを管理していますので、Javaの資格もOracleの名前が付きます。Oracle Certified Java ProgrammerのBronze , Silver , Goldがあります。Java言語自体のスキルを上げる、または確認する意味で資格取得を心がけてみてはどうでしょう。
Sun Certified Java Programmerの上位資格として、以前Sun Certified Java Developerというものがありましたが、現在は「Oracle認定JavaディベロッパSE 6」のようです(参考文献1)。Developerには、Sunの時にもプログラミング課題がありましたが、Oracleではさらに小論文が必要となっています。
Javaに直接関係するスキルアップも大切です。例えば、各種Apacheプロジェクトの理解、Spring Frameworkなどの有用な技術の理解です。Webの情報や各種書籍で学習しましょう。
サーバサイドのJavaアプリケーションを開発するのであれば、データベースに関する知識は必須です。トランザクション制御も同様です。データベース負荷分散は、今は当たり前の技術ですので、トランザクション制御を知らないと痛い目に合います。
Androidアプリを開発するJavaプログラマ向けの資格試験は、英語やIT系の認定試験を手がけるプロメトリック社が行っています(参考文献 2)。複数のタイプがありますので、自分のレベルにあったものを受験されると良いでしょう。
ただし、資格を取ったとしても、それを重視するかどうかは、Javaプログラマを雇う側です。Javaプログラマを雇うとき、「Java知ってますか?」しか聞かない雇用者もいます。まずは、自分のスキルアップのためと思った方が良いです。
改めてプログラミングを学びなおすことも
独学ではじめ、仕事で少し使っているという方もいらっしゃるのがJavaです。
今後のキャリアを考えたときに、改めてプロのプログラマから、マンツーマンでプログラミングを学んでみるのもスキルアップにおすすめです。
せっかく学ぶのであれば、仕事に繋がるスキルを身につけられる方法を選ぶのがベターです。
独学で学ぶ方法もありますが、全く経験がない場合はつまづいてしまう人も多いものです。
仕事につなげたいと考えている場合には、仕事として使えるレベルのスキルに近づけなければなりません。
現役エンジニアが講師を務めるマンツーマンレッスンなら、わからないところは質問できるだけでなく、学習内容をチェックしてもらえるため効率的にプログラミングを学ぶことができます。
仕事をしながら学ぶとなると、時間の確保が難しいですが、オンライン講座ならば通学の必要がなく、仕事をしながらでも隙間時間で進めやすい内容になっています。
そのカリキュラムの内容と教師のスキルで定評のある「コードキャンプ」が、ITビジネスマッチングを運営する「アサインナビ」と共同で開発したプログラムなら、無駄なくプログラミングを学べると評判です。
この共同プログラムは、98,000円という低価格でマンツーマンレッスンが受けられます。
参考文献:
1. Java SE – 資格取得のための認定パス,
https://education.oracle.com/pls/web_prod-plq-dad/db_pages.getpage?page_id=653&get_params=p_id:153&p_org_id=70&lang=JA#tabs-3
2. AndroidTM技術者認定試験制度,
http://it.prometric-jp.com/testlist/android/
いかがでしたか?
Javaプログラマの需要と将来性について解説いたしました。Javaプログラマの案件を探すなら、アサインナビが便利です。
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