もはや人々の生活に欠かすことのできないスマートフォン。パソコン代わりにタブレット端末を利用している人もよく見かけます。そのようなスマホ端末に欠かせない、アプリの開発案件の特徴とスキルアップについて解説します。
■目次■
スマホアプリの開発パターンを理解する
「スマホの開発」と言っても実は3つの開発パターンに分かれます。
1つ目は、いわゆるスマホで利用されるネイティブアプリの開発です。ゲームアプリの開発案件などは近年増加している分野です。
2つ目は、最近人気のハイブリッドなアプリ開発です。HTML5とCSS3、JavaScriptを組み合わせて開発しWEBのページをアプリ内に表示させるアプリです。
3つ目は、WEBアプリです。こちらはインストール型のアプリではなくブラウザで表示させるWEBページとなります。
それぞれを具体的に見ていきましょう。
ネイティブアプリの開発
スマートフォンにアプリをインストールして使うときに、プログラム自体はネットの接続に左右されずにスマホの中で完結して動作できるタイプのものを、ネイティブアプリの開発といいます。
可能な限り動作速度を上げて処理を行う必要があるときや、プログラムのサイズをできるだけ小さいものにしたい場合などに利用する開発方法で、AndroidやiOSなど、それぞれの端末向けに開発を行って提供するプログラムです。もちろん、プログラムは内部での操作だけでなく、インターネット上に接続して情報をやりとりすることもできます。
それぞれの開発には専用のIDE(統合開発環境)も用意されています。開発言語としては「Android Java」や「Objective-C」、「Swift」などのJava言語やC言語などが使われています。
最近増加しているハイブリッドなアプリ開発
最近増えているのが、ハイブリッドなアプリ開発です。
HTML5とCSS3、JavaScriptとハイブリッド開発用のフレームワークを組み合わせて使うことで、スマートフォン用のアプリを作成することができます。
この開発はAndroidとiOSに対して共通の「WebView」を利用するため、工数が大幅に削減されるため、最近人気とても人気の開発方法です。
できあがったアプリはスマートフォンのアプリとして取り扱われるため、インターネットに接続されない環境でも動作するソフトウェアを作成する事ができます。
WEBを使ったソフトウェア
スマートフォンのサービスにはネイティブアプリではなくWEBのサービスも多く存在します。
スマホ=アプリではありません。
スマホのインターネット接続機能やブラウザアプリを利用することでWEBサイト上のページを利用することができます。
WEBサイトはPC用のページのほかにスマートフォン用のページを作成するか、レスポンシブに対応することによりスマートフォンで快適に利用できる環境を作ることができます。
パソコンに比べて表示の広さが狭いスマートフォンに合わせた画面を考えると、パソコン向けのWEBの画面は携帯端末では読みにくいことがわかります。
表示範囲が狭いことや、縦長の画面であることなどから、パソコン用の画面とスマートフォン用の画面の設計は別に行う場合もあれば、レスポンシブで両方に対応できる設計をする場合もあります。
レスポンシブが増えていますが、必ずどちらなのか確認するようにしましょう。
パソコンの画面は横長ですし、画面が広い目なので少々時が小さくても読むことができますが、横幅が狭くて表示される文字も小さなスマートフォンでは、表示する内容の見せ方に工夫が必要となります。
プログラムの更新はWEBサイトを更新するだけですむほか、JavaScriptをうまく利用することでネイティブアプリ以上のプログラムも作成する事ができる場合もあります。
スマホアプリ開発の2つの特徴
- AndroidとiOS
- スマートフォンとタブレット
スマートフォンやタブレットにはいくつかのOSがあります。
その中でも主流となっているのはAndroidとiOSです。
それ以外にもWindows mobileなどのOSも存在しています。
iOSを使っている端末にはApple社のiPhoneやiPad、iPodなどがあります。
またAndroid を使っている端末には、SonyやPanasonic、Sharpなどのほか、海外メーカーも含めて各社から提供されています。
これらのOSでは開発するための言語も違い、運用するための環境も違います。
そのことを念頭に置いてプログラムを作る必要があります。
つまり、実行環境や機能的な構成が違うシステムで同じように動くプログラムを作る必要があるということになります。
スマートフォンとタブレットでは画面の大きさが違います。
この違いを生かすのか、画面のサイズの違いを情報量として有効に使えるようにするのか、あるいは、動作は同じで良いのかなどを検討してシステムの開発をしなければなりません。
それぞれのアプリを設定することはプログラムの製造上ではコストや時間がかかってしまいますが、それぞれの端末の特徴を生かした扱いができる様になります。
アプリ開発の特徴については、アプリ開発を行う際の8つのポイントでも詳しく解説しています。
スマホアプリ開発に必要不可欠な知識
スマホアプリの開発に欠かせない開発に関わる知識は、大きく開発言語と開発環境に分けられます。
それぞれ見てみましょう。
スマホアプリの開発言語
Android端末の開発を行うためには、Android JavaやKotlinを使用します。
Kotlinはエンジニアからの人気も高く、開発システムとして多くの利点があるため、Google社が正式にサポートスル事になった新しい言語です。
また、iOSの開発では、長い間Objective-Cが使われてきましたが、最近ではSwiftに開発の中心が移ってきました。
ハイブリッド開発では、開発言語の一部としてHTML5やCSS3が使われており、JavaScriptも使用できるようになっています。
スマートフォン用のWEBサイトを構築するときにはJavaやPHP、Ruby、Pythonなどの言語も使用されます。
この様にスマートフォンのアプリを開発する場合でも、制作のシチュエーションや方針などにより様々な言語を使うことがあるので、どのような方法で開発ができて、どのようなメリットやウィークポイントを理解しておく必要があります。
スマホアプリの開発環境
スマホアプリの開発を行うためには、言語だけでなく開発環境の知識も必要不可欠です。
代表的な開発環境についてご紹介します。
フレームワークの活用
スマートフォンの開発でも、ほかの開発と同様にフレームワークの活用は重要です。
最も軽量で基本的な開発といえばAndroidであればGoogleによるSDKを使ったJavaやKotlinでの開発になります。
また、iOSであればAppleが提供するSDKを使ってSwiftを使うのが最も効果的といえます。
しかし、2つの種類のアプリを同時に作るとなると、やはりフレームワークの力を借りることが制作時間の短縮につながります。
そこでサーバとの通信、データの整形などのOSに依存しないロジックなどの部分を共通化することで開発が効率的になることが多いです。
また、画面上表示の際にはそれぞれのOSらしいUIのデザインを作成する事ができる様になります。
これらの開発はクロスプラットフォーム開発といわれています。
Xamarin はWindowsの開発で使われている.netをオープンソース化したMonoによってAndroid/iOSアプリを作ることができる環境で、C#で記述します。
Cordovaは、HTML5とCSS、JavaScriptといった一般的なWebアプリケーションの作成技術を使ってプログラムの開発を行います。
ブラウザなどの上で動作するハイブリッドアプリを作成する事ができます。
高いレスポンスを必要とする処理や、パワーが必要となる重い処理を行うのでなければ十分な開発ができます。
カメラやデータベース、センサーといった端末の機能を使いたい場合にはJavaScriptのインターフェースという形でCordovaプラグインが利用できます。
このCordovaの技術を元にIonic、Monacaなどがフレームワークとして制作され、多くの開発で利用されています。
Monacaは日本の会社で作成された事もあり、日本語のドキュメントが充実しています。
スマホアプリ開発のキャリアアップに必要なこと
スマホアプリ開発のキャリアアップのために必要なことは、常に新しい情報を取り入れ、使ってみることです。
アプリ開発は、開発案件の中でもとても変化の速い分野となっていますので、アンテナを張っておく必要があります。
- 開発言語の変化をとらえましょう
- 開発環境の変化をとらえましょう
- 実行環境を理解する
スマートフォンの開発言語も時とともにより使いやすく、便利に変化しています。
結果として、開発の手間がかからなくなってきています。
スマートフォンの開発の中でキャリアアップを図るためには新しいシステムについての研究や勉強を行い、慣れ親しんでおくことが大切です。
開発環境も、進化していきます。
どのような開発環境が必要なのかを知っておくことはもちろんですが、そういった環境を自分で構築し、実際の開発を行ってみて使い方やどこがどう変わったかを体験しておくと良いでしょう。
スマートフォンやタブレット端末には様々なタイプのものがあり、実行能力もそれぞれ違います。
最近ではOSのバージョンによっては動作しないものも出てきています。
こういった使用環境や実行環境についても理解しておくことも大切です。
プログラミングを学ぶなら
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スマホアプリ開発のキャリアアップのまとめ
スマホのアプリを作成するには開発言語や開発環境に関する様々な知識が必要です。
知識だけではなく、開発経験は何よりも重要な自分自身の財産となります。
最新の情報を集めて知識として吸収しながら、開発の訓練や勉強として自分なりのプログラムを作ることが大切です。
スマホアプリ案件に参画したい場合は、スキルシートに自身で勉強し開発した実績も記載しましょう。
実際に就業経験がない場合は、自己PRなどの欄に記載しても問題ありません。
流れの速い分野だけに、自身で勉強している姿勢を伝えることは評価のポイントとなる場合が多いです。
知識をアップデートした際に、スキルシートのアップデートもお忘れなく。
スキルシートについては、面談確率がアップするスキルシートの書き方でも詳しく紹介しています。
スキルシートのひな形も用意していますので、参考にしてみて下さい。