ビジネスの成否はデータ活用が鍵と言っても過言ではない昨今、データサイエンティストという職種に注目が集まっています。しかし、日本にはデータサイエンティストの数が少ないのが実情です。
今回はビジネスにおいて求められるデータサイエンティストについて解説しました。
データサイエンティストは、プロジェクトを支える最重要人物
現代の企業プロジェクトにおいて、データサイエンスは重要な役割を担います。
データ分析によって得られた結果は企業成長に大きな影響を与えると期待され、データサイエンスを活用したプロジェクトを推進する企業が多くあります。
そうした背景の中、今最も注目を集めるのがデータサイエンティストという職業です。
データサイエンティストは、統計学やデータ分析力といった高度な知識に長けデータサイエンスを活用したプロジェクトを支える最重要人物と言えます。
データサイエンティストが注目される要因
そもそもデータサイエンスが脚光を浴びる要因のひとつにITの進歩があります。
CPUの処理速度、大量のデータを蓄積できる容量を持つストレージ、また大量のデータをやり取りできるネットワークの性能など、ITリソースの進歩がデータ活用法に大きな影響を与えています。
クラウドコンピューティングやGPSを搭載したスマートフォン、タブレット端末の普及、Wi-Fiによる位置情報、電車や買い物で利用するICカード、ソーシャルメディアの浸透など、膨大なデータが蓄積されるのと同時に、それらを比較的短時間かつ大規模に処理することが可能となってきています。
こうした処理基盤の進歩と歩調を合わせるように有効データの活用がビジネスの発展に影響を与えるようになりました。
ビジネスにとっての有効データとして、ターゲット顧客の行動データや購買データなどが挙げられます。
これらの有効データの分析の結果、顧客の嗜好を予測するレコメントエンジンの開発やターゲット顧客への広告の展開、魅力的なウェブサイトの構築、位置情報ビジネスの展開、効率的かつ有効なマーケティングなど、ビジネスを加速させる施策を実施できるようになります。
今まで、勘や経験に頼ってきた部分をデータという裏付けによって、より確実で成功率の高い経営戦略の立案と後押しができるようになりました。
これが、データサイエンティストが注目される大きな要因です。
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データサイエンティストに必要な統計知識とITスキル
データ分析はとても難解です。
「平均」「標準偏差」「正規分布」といった統計知識の基礎から始まり、「人工知能」「探索的データ解析」「機械学習」「集合知プログラミング」と学べば奥が深く、その領域の広さには圧倒されます。
また、データサイエンティストには、以上のような統計知識に加え、ITスキルも必要となります。
例えば、データ処理基盤の中核となる並列分散処理技術の理解が挙げられます。膨大なデータを迅速に処理するためのApache Hadoopや並列分散処理を実現するMap Reduceといったソフトウェアに詳しく、大規模データから分析対象を抽出するスキルが必要となります。
さらに、統計解析分野で一般的に使用されるプログラミング言語であるR言語やPython、統計解析のソフトウェアSPSS、SAS、機会学習に関わるソフトウェアApache Mahoutなども理解して使いこなせなくてはなりません。
以上のように、データサイエンティストには、幅広い統計知識とITスキルが求められます。
日本にデータサイエンティストは少ない
複雑で難解になりがちな統計学に基づいたデータ分析の知識とそれを可能にするITスキルを身に付ければビジネスに大いに活かすことを可能にしますが、実際には日本にデータサイエンティストの数が少ないのが実情です。
単に統計知識といっても、専門領域が細分化していることもあり、統計知識全般を抑えている専門家が少ないのです。
そのため、ある特定の手法には詳しいが、それ以外はほとんど知識がないという人もいます。
その結果、自身の得意な手法のみでビジネス要件に強引に対応してしまい、期待する成果が得られない場合もあります。
データサイエンティストとして、ビジネス要件に臨むなら、特定の知識のみに特化するのではなく、より幅広い知識で目的とするビジネスの成果を見極めたうえで、解析手法を提案できる人材にならなければなりません。
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