VB.netは.NET Frameworkを利用でき、Windowsで構成されたシステム内において活用されてきました。一時のようなWindows一極集中ではないものの、現在でも活躍の場は広いと言えるでしょう。
では、今後はどうでしょうか。今回はVB.netの需要と将来性について考えてみたいと思います。
業務システムのUI開発で需要あり
VB.netは主に業務システム開発を主戦場としており、今後もUI開発などで一定の需要が見込めるでしょう。
業務システムはwebアプリ開発などに比べると実績を重視する傾向が強く、すでに稼働しているシステムの環境を丸ごと入れ替えるということは稀です。よってVB.netによって開発されたシステムがある限り、その保守・改修といった案件で需要が発生し続けると考えられます。
正直なところVB.netは明るい話題に乏しいのですが、それでも実績のある言語には違いありません。新規の開発案件はともかく、業務システムの保守・改修案件ではまだまだエンジニア需要があると考えて良いでしょう。
保険/金融業界の案件は横ばい傾向
VB.netが活躍する現場として、保険や金融業界のプロジェクトがあります。これらはパフォーマンスや機能の目新しさよりも実績を重んじる業界ですので、VB.netの需要が発生しやすいのです。
しかしその保険・金融業界においても、爆発的に需要があるわけではなく、横ばい状態が続いています。ただし、著しく案件数が減少するとも考えにくいため、「底堅い」「堅調」といった言葉が適切でしょう。
案件の絶対数だけを見れば、java、ruby、phpには遠く及びませんが、これらの言語が参入しにくい部分を抑えているため、正面から競合することが少ないとも言えます。
また、VB.netから他の言語へと主軸をシフトするエンジニアが増えたせいか、VB.netをしっかりと扱えるエンジニアが不足しがちという現状も無視できません。言語自体の人気よりも需給のバランスが大切ですので、希少価値が高まれば自然と引き合いは増えることになります。
Windowsが大きなシェアを握り続ける限り、VB.netもまた無くなることはないのですから、スキルの一つとしてしっかり磨きをかけておきたいところです。
OSS全盛時代にどう対応していくのかが鍵
VB.netの課題を考えてみると、OSSが溢れる時代をどう生き抜くのかという問題が浮かび上がります。プログラム言語やOSといった区別に関係なく、OSS化は現代社会におけるシェア獲得の登竜門とも言えるのではないでしょうか。
マイクロソフト社でもこれを意識しているのか「.NET」自体をオープンソース化する意思を表明しており、これは同時に「Windows」が抜きんでた地位にはいないことを意味しています。
今後シェアを維持、拡大していくためにはオープンソース化が欠かせないと言っても良いでしょう。つまりVB.netに限らず、.NET環境に連なる言語の多くがオープンソース化されること可能性も考えられるのです。
2014年にオープンソース化に関する動きはあったものの、その後はなかなか進んでいないというのが実情でした。しかし2016年6月27日にマイクロソフト社が「.NET Core 1.0」をリリースしたことで、オープンソース化の流れは大きく前進したことになります。
今後この流れが加速すれば、VB.netもさまざまな環境へ飛び出すことが可能になるでしょう。
今後のOSS対応の動きに注目していきたいところですね。エンジニアとしては、引き続き言語スキルを磨きつつ、他分野のスキルも併せて習得していくことをおすすめします。
ページが見つかりません
指定されたURLのページは存在しません。
サイト更新などによってURLが変更になったか、URLが正しく入力されていない可能性があります。
ブラウザの再読込を行ってもこのページが表示される場合は、サイトマップまたはサイト内検索でお求めのページをお探しください。