プロジェクトは大規模になるほど、関わる人もタスクも増えて管理が難しくなります。プロジェクトマネジャーの多くの人がその難しさを痛感することになります。
今回は、プロジェクトマネジャーならば知っておかなければならない効果的なプロジェクトマネジメントを可能にする手法「PMBOK」にてついて解説します。
目標を達成するためのプロジェクトマネジメント
プロジェクトマネジメントとは、その名の通り、ある目標を達成するための計画(プロジェクト)を管理(マネジメント)することです。その目的は、組織が意図する成果を創造することです。
つまりプロジェクトとは、組織の戦略目標を達成する手段と言えます。例えば、システムを作ることは、ビジネスの手段であって、目標ではありません。ビジネスの目標は、プロジェクトから生み出される成果を活用し、組織の経営目標を達成することにあります。
3つの成果物とプロジェクトマネジャーの資質
米国プロジェクトマネジメント協会(PMI)から発刊されているプロジェクトマネジメント手法のスタンダードと言われているPMBOKガイドによると、「プロジェクトとは、独自のプロダクト、サービス、所産を創造するための有期性の業務である」と定義されています。
ここで、プロダクトとは製品、サービスとはそれらを提供する能力、所産とはプロジェクトの結果として得られた文書類のことを言います。また、これら3つがプロジェクトの成果もしくは成果物となります。
これらの成果物を出荷もしくは納品するために、立ち上げ、計画、実行、完了といった流れで、プロジェクトは進行していきます。プロジェクトには多くの人が関わり、その中心にいるのがプロジェクトマネジャーであり、プロジェクトの責任者として目標達成のためにリーダーシップを発揮します。
また、プロジェクトにリスクはつきものです。プロジェクトマネジャーには、幅広い知識と洞察力、思考力が求められ、リスクを乗り越えていくマネジメント能力が必要とされます。「お客さんに言われた通りにやるだけ、上司に言われた通りに進めるだけ」といった安易な考えでは、当然ですが成果を出すのは困難です。
プロジェクトマネジメントにおいて、プラン設計は必須ですが、実行途中段階での変更、修正を余儀なくされることもあります。そうした柔軟性も求められます。
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効果的なプロジェクトマネジメントを可能にするPMBOKとは
プロジェクトは、大規模になればなるほど関わる人が増えていきます。そして当然タスクも増えて管理が難しくなります。その難しさを痛感しているプロジェクトマネジャーも多くいるでしょう。
そこで参考となるのがPMBOKです。PMBOKでは、プロジェクトの過程をある特定の切り口で分析し判断するとことで、効果的なマネジメントが可能とします。その切り口を知識エリアと呼び、マネジメント領域の特性によって10個の領域に分類されています。
- 統合マネジメント・・・全知識エリアを統合的にマネジメントすること
- スコープマネジメント・・・プロジェクトへの要求事項を確実に達成できるようにマネジメントすること
- タイム・マネジメント・・・スケジュール目標を達成するように進捗をマネジメントすること
- コスト・マネジメント・・・コスト目標を達成するように予算とコストをマネジメントすること
- 品質マネジメント・・・作業と成果物の品質目標を達成するようにマネジメントすること
- 人的資源マネジメント・・・チームとしてパフォーマンスを良くするようにマネジメントすること
- コミュニケーション・マネジメント・・・プロジェクトに関わる全ての人たち(ステークホルダー)とのコミュニケーションを円滑にするようにマネジメントすること
- リスク・マネジメント・・・プロジェクトへのリスクの影響が最小限になるようにマネジメントすること
- 調達マネジメント・・外部からの調達を円滑にするようにマネジメントすること
- スタークホルダー・マネジメント・・・ステークホルダーとの関係を良好に保つようにマネジメントすること
以上の10個の知識エリアをプロジェクトの状況の分析をするときの切り口として用います。
例えば、プロジェクトの立ち上げにおいて、統合マネジメントでやることは何か、スコープ・マネジメントでやることは何か、といったように必ずすべての領域で分析します。こうすることで、漏れなくプロジェクトを進行することができ、確実に完了できるよう導いていきます。
プロジェクトの成否は、プロジェクトマネジャーがプロジェクト全体を設計できるか、その手腕にかかっています。プロジェクトマネジャーのミッションは、もちろんプロジェクトを成功させることです。
プロジェクトにおける成功とは、予定通りの納期、良好な品質、適正なコスト、プロジェクトメンバーの満足度などです。そのために、10個のマネジメント領域に基づき、柔軟な発想で、プロジェクトを進行、管理していきます。
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プロジェクトマネジャーのサポート体制を整える重要性
小規模なプロジェクトであったとしても、プロジェクトマネジャーひとりですべてを管理することは困難です。プロジェクトマネジャー自身の能力にもよりますが、例えばひとつの分野で多忙を極めたとき、他方の優先度が下がったり、ワンマンになりがちでチーム内での不満がおきたりと、すべてに公平に目が行き届くということは不可能に近いです。
また、忙しさのあまり、進捗状況の確認が、プロジェクトマネジャーの頭の中だけで行われ、文書化して可視化しチーム内で共有するといった大切な作業を後回しにしてしまうことが起こり得ます。
そうした事態を避けるためにも、プロジェクトマネジャーをサポートする管理体制を整えることが重要です。メンバーに明確な役割と責任を決め、個々の力を集結させたチームでもってプロジェクトを遂行させることを目指しましょう。
また、大規模プロジェクトにおいては、社内の各部門や関連会社との連携など、管理体制がより複雑になることもあります。そうした場合には、マネジメントチームを作ったり、プロジェクトマネジメントオフィス(PMO)というサポート部門を活用したりして管理体制を整えるといいでしょう。
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