チームマネジメントについて学びたいときのおススメ13冊

ビジネス書

システム開発は常に数人から数十人、時には100人単位のプロジェクトチームで進められるため、実際にチームを率いる人材には高度なマネジメントスキルが求められることになります。そこで今回はチームマネジメントを行う担当者に向けて、マネジメントに役立つ書籍を紹介します。

■目次■

  1. まずは鉄板の一冊、ピーター・F・ドラッカー「マネジメント-基本と原則」
  2. 徹底的に相手の立場に立つ!デール・カーネギー「人を動かす」
  3. ユニクロ創業者も絶賛、ハロルド・ジェニーン「プロフェッショナルマネージャー」
  4. 今や世界の巨人と化したグーグルのマネジメント論、エリック・シュミット「How Google Works」
  5. あの松下政経塾の名言をまとめた「リーダーになる人に知っておいてほしいこと」
  6. 世界的ベストセラー!ジム・コリンズ「ビジョナリーカンパニー2 飛躍の法則」
  7. メタ認知を学べる一冊、「俄(にわか) 」※上下巻 著者:司馬遼太郎
  8. ビジネスマンに当てはまる「すべてが見えてくる飛躍の法則-ビジネスは三人称で考える-」著者:石原明
  9. 「コーチング・マネジメント―人と組織のハイパフォーマンスをつくる 」著者:伊藤 守
  10. 組織構築の教科書「スターバックス成功物語」 著者:ハワード シュルツ
  11. 常識を吹き飛ばす人材育成「できる社員は「やり過ごす」」 著者;高橋 伸夫
  12. 心をつかむリーダーシップを学べる「のぼうの城」著者:和田 竜
  13. 世界的大ヒットのマンガ「ONE PIECE(ワンピース)」著者:尾田栄一郎
  14. マネジメント・リーダーシップの本まとめ

まずは鉄板の一冊、ピーター・F・ドラッカー「マネジメント-基本と原則」

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マネジメントという言葉が出た瞬間に思い浮かべる方も多いと思います。

マネジメント論の父との呼び声も高い、ピーター・F・ドラッカーの著作です。

最近では「もしドラ」の大ブレイクでその名を知る人も増えました。マネジメントの基本的考え方と原理が凝縮された一冊です。

特におすすめなのは、要点をダイジェスト的にまとめたエッセンシャル版。

本来上下巻でセットになっていますが、名著の要点を一気に取り込むことができるエッセンシャル版は、時間に追われるITプロジェクトのマネジメント層にぴったり。一度は読んでおいて損のないマネジメント本です。

徹底的に相手の立場に立つ!デール・カーネギー「人を動かす」

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マネジメント、自己啓発本の中ではもはや古典とも言える、デール・カーネギーの「人を動かす」ですが、このデール・カーネギーは幾度も転職を繰り返し、当時としては異色の経歴を持つ人物です。

1888年生まれですから、19世紀から20世紀の中ごろにかけて活躍した人物で、半世紀以上も前の社会での体験を自らの著作にまとめています。しかし書いてある内容はとてもシンプルでなおかつ、現代社会にも共通すること。

人を動かすために人に好かれ、人を説得し、人を変える。ビジネスのみならず、プライベートのあらゆる人間関係に共通する原則がまとめられています。

チームマネジメンとはメンバーとの交流も含みます。人が人を嫌うとき、そこには理由がなく、もともと嫌いだから衝突するのだという考え方があるように、人を動かすためにはまず好かれることが大切ですよね。

流動的で刹那的な部分が多い現代社会の人間関係においても、この原則は変わらないようです。

ユニクロ創業者も絶賛、ハロルド・ジェニーン「プロフェッショナルマネージャー」

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ユニクロを展開するファーストリテイリングの創業者でCEO、柳井正氏が絶賛し、経営の拠り所としていることでも知られる一冊です。

この本は主に経営者に向けての提言や方法論がまとめられている、いわゆる「経営本」なのですが、チームマネジメントにも役立つ内容が盛り沢山。

特に「リーダーは常に紳士的であれ」という内容でまとめられている部分は、チームマネジメントを行うなかで大いに役立つでしょう。

できるリーダーとは強く、公平で、なおかつ紳士的にふるまう。

どんなポジションや階層のメンバーの意見にも耳をかたむけることで、常に尊敬され、それが忠誠につながってマネジメントの基礎となりチームや組織は成功するのです。

この本にはリーダーとして成功するためのエッセンスが詰め込まれています。

今や世界の巨人と化したグーグルのマネジメント論、エリック・シュミット「How Google Works」

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世界中から優秀な頭脳を集め、常になにをしでかすかわからず、世に出したサービスは必ずヒットすると言っても過言ではないあの「Google」の元CEOエリック・シュミット氏の著書になります。

チーム内のコミュニケーションを円滑にし、ルールを策定し、人材を育成して活用するといった、現在の企業に必要となる実践的な内容です。

これまで紹介した本に比べると、より現代的で身近に感じる内容が多いと思います。

世界に名だたる大企業のノウハウを公然と盗める良い機会ですので、マネジメントを学ぶ上で必須の一冊と言えます。

同じIT業界のシステム開発に携わる人間として、参考になる部分が多いのではないでしょうか。

あの松下政経塾の名言をまとめた「リーダーになる人に知っておいてほしいこと」

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松下幸之助が松下政経塾で語った未公開テープを中心に、人間教育について48の知恵がまとめられた一冊です。リーダーもしくはリーダーを目指す人が心掛けるべきこととは、物事の本質を見極め道を切り開く人材になるためにどう考えればよいのか、ビジネススキルに関するノウハウではなく、ビジネスマンとして人としての心構えがまとめられており、幅広い層に響く内容といえます。文字数も少ないので、本を読む習慣のない方や時間のない時にも、さっと見て心を正すことができる一冊。デスクの片隅におススメです。

世界的ベストセラー!ジム・コリンズ「ビジョナリーカンパニー2 飛躍の法則」

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ドラッカーの教え子の一人、ジム・コリンズのベストセラー。優良企業11社の調査レポートをもとに執筆されており、組織におけるビジョンの在り方、重要性について具体的に学ぶことができる一冊です。シリーズ4巻の中でも、この第2弾は人気の1冊。人事戦略の重要性について書かれており、チームマネジメントを考えるうえで参考になります。ビジネス本ながら、飛躍した企業とそうでない企業を比較して分析しており、わかりやすく解説されています。

メタ認知を学べる一冊、「俄(にわか) 」※上下巻 著者:司馬遼太郎

まず紹介するのは小説です。
この本は、マネジメントには欠かせない知識「メタ認知」を学べる一冊です。
メタ認知とは、「自分の思考や行動そのものを客観的に把握し認識する」ことです。

なんのこと?とイメージが出来にくいと思いますので、物語を含めて紹介します。

物語の中で主人公の万吉が、賭場の中で賭けられているお金にいきなり飛び込んで「この銭、貰うた!」と叫びます。
周りの人間は「何しやがる!」と万吉をボコボコにするのですが、万吉は「痛いぐらいで銭が入るならたいしたことない。おれは死人やと思え」と耐えます。
最後は殴る方も、気色悪いとなり怖くなって銭をあきらめました。

いかがでしょうか?
このような場面が出てくるのですが、この万吉の精神がメタ認知です。
殴られても、これは自分じゃないと思うことなのですね。

仕事でもこの考え方はとても大切です。
本当に困難な時、困難な状況下におかれている自分を客観的に見つめることで、解決策が見つかるのではないでしょうか。
マネジメントにおいても、一歩引いて客観視が出来る能力は強みになります。その考え方を参考にするため、是非、読んでいただきたい一冊です。

ビジネスマンに当てはまる「すべてが見えてくる飛躍の法則-ビジネスは三人称で考える-」著者:石原明

経営コンサルタントの石原さんの本を紹介します。
上記の俄(にわか)のメタ認知に近いですが、興奮せず一歩引いて物事を考える大切さやその方法が詳しく書かれています。

本書は「人称」と言う新しい尺度を使っています。
人称とは、物事を客観的に見る尺度のことです。

一人称は、自分しか見えていない状況です。
例えば、飲食店でお水をテーブルに「ゴンッ!」と置いてしまうようなウエイターさんのことです。
「ゴンッ!」と置いてしまうことにより、お客さんがどう思うかも考えないし気にもしません。
これでは、ビジネスにならないですよね。

二人称は、自分と相手を客観的に見えている状況になります。
例えば、新商品を開発するときに、お客さんはこの商品をどう思うか?どのように改良したら喜んでもらえるか?など、相手目線で考えられています。
しかし、一対一のみで周りが見えていない状況でもあります。
喫茶店などでプレゼンした場合、相手には喜んでもらったけど、喫茶店には長時間居すぎたせいで嫌われてしまうなどです。

三人称は、自分が相手にしていることを、周りがどう見ているかも含めて考えられる状況になります。
先ほどの例だと喫茶店からもどう見られているかも考えれるのですね。

このような内容で、とても分かりやすく丁寧に書いてあるのでとても参考になります。
この本を参考にすると、三人称で仕事が出来るように常に意識をしますし、部下や同僚が一人称になっていたらアドバイスが出来るのではないのでしょうか。

「コーチング・マネジメント―人と組織のハイパフォーマンスをつくる 」著者:伊藤 守

この本はコーチングのための本ですが、マネジメントにはコミュニケーションスキルが必須だと思いますので紹介します。

問題解決には、まずはきちんとしたコミュニケーションが必要ですよね。
それがないと問題すら分からないと思います。

この本でとても参考になったのは以下の箇所です。
「相手の中にリセプター(脳の受容器)をつくっていく」人は耳や目が聞いたり見ているのではなく、脳で見たり聞いたりしているということです。

マネジメントをしていてこんな経験はありますか?
何回もアドバイスをしているのに全然変わってくれない..本当に聞いているのだろうか..

それは、どんな良いアドバイスをしても、相手(受信側)に、発信された情報に対するリセプターがない、または出していなければ、何回言っても受け取られることはないということです。

聞いてくれる環境を整えないと、いくら言おうが頭に入っていきません。
コミュニケーションは相手の聞く能力に働きかけて、聞く能力を変えていくことです。
「会話の主体は話し手側ではなく、聞き手側にある」ということですね。

日常生活にも不可欠なコミュニケーションスキルを学べる本としておすすめする一冊になります。

組織構築の教科書「スターバックス成功物語」 著者:ハワード シュルツ

この本は、スターバックス成功物語の秘訣、組織構築のことがぎっしり書かれており、まさに教科書のような本です。

具体的に紹介すると、会社を大きく伸ばして行きたいと考えたときに、どのような人材確保や配置をすればいいのか。
規模が大きくなっていくと、創業メンバーが役員のポジションに居座ることで組織に支障が出てくる場合もあります。
その際にどのような配置をするかが経営者に求められますが、この本を読んでいれば、このような時の対処法が分かります。

さらに、本書では大きな組織を経験した人に入ってもらっています。
なぜかと言うと、誰もが経験のないことは分かりません。
例えば0から1にするには、失敗を繰り返しながら覚えていくのだと思います。
しかし、初めから0から1にすることを経験した人が組織にいたら、分かったことをやるだけなので失敗もなく時間もかからないですよね。

この本を読めば経営や組織構築のスピードを速くする方法が分かります。
さらに、第11章「賢い人間を恐れるな」にもあるように、新しい人材を恐れない精神論もしっかり書かれています。

是非成功企業のノウハウを活用してくだい。

常識を吹き飛ばす人材育成「できる社員は「やり過ごす」」 著者;高橋 伸夫

本書では組織の現場が学べます。
内容は、会社組織内での「やり過ごし」や「尻ぬぐい」の必要性を書かれています。
経済学的からの発想だと、一見これらは良くないことでは?と思いがちですが、それで組織が上手く回っているそうなのです!
会社員の方なら誰もが経験してそうな事例には、そうそう!とうなずいてしまいます。

本書では、組織の上ではやり過ごしが必要とのこと。やり過ごし上手な部下を育てるとあります。

具体的に以下のようになります。
ある上司が若手のSEに、仕事が慣れてきたのを見計らって、こなしきれない仕事をどっとあたえてみるそうです。
すると、ただ黙々と仕事をしていたのでは納期に間に合わなくなってしまう。
当然、仕事に優先順位をつけて、取捨選択する必要が出てきます。
そのときに、仕事をきた順番通りにこなすだけで、重要な仕事を残してしまうようでは見込みがない。
どうでもいい仕事なんて全部やる必要がなく、それこそ「やり過ごし」てくれればいいと。
もし、自分で優先順位をつけて、大事な仕事からやって行き、その優先順位が上司と同じだったら、見込みがある。
鍛え甲斐があるそうです。

要するに、わざと「やり過ごし」を誘発させて、部下の力量を測っているのですね。
さらに、本書は事前アンケート調査に基づいて書かれているので、しっかりしたデータに裏打ちされています。

心をつかむリーダーシップを学べる「のぼうの城」著者:和田 竜

小説でおすすめの一冊を紹介します。
この本を読めば、「人心をつかむ」リーダーシップが学べます。

どういったことなのか?物語を含めて紹介します。
主人公は「のぼう」と呼ばれている成田長親のことです。どうして「のぼう」かと言うと、「でくのぼう」の意味なのです。
馬にろくに乗れず、農作業を手伝おうとしても不器用過ぎて足手まとい状態。まさに「でくのぼう」に当てはまる人物なのですが、農民には「のぼう様!」と呼ばれ好かれているんです。その後、長親が守るお城が戦になり戦い始めるのですが、武将や家来も長親のためにと一致団結します。

どのように人心をつかんだのかと言うと、この方は何も出来ないからオラ達が頑張らないと!と周りが力を貸してくれたのですね。まさに最強のリーダーシップだと思います。

リーダーシップには、背中で教えるなど引っ張り型が主流と言われていましたが、この長親は違う形でのリーダーシップを発揮し、人心をつかみました。
リーダーシップとは何なのか、その形は様々だということを実感できる1冊です。

世界的大ヒットのマンガ「ONE PIECE(ワンピース)」著者:尾田栄一郎

説明の入らない日本を代表するマンガです。
どこがビジネスに役に立つかと言うとズバリ「リーダーシップ」です。

上記に紹介した「のぼうの城」に近いリーダーシップだと思います。
よく「ドラゴンボール型のリーダーからワンピース型のリーダーへ」等と言われたりしますが、カリスマが引っ張って行くリーダーシップから、チームの意見を聞いて前に進んでいくリーダーシップが必要とされるという意味です。
本書は、まさにそんな現代のリーダーシップを学べる本としておすすめです。

まだ読んでいない方は、是非読んでみて下さいね。

マネジメント・リーダーシップの本まとめ

今回は、マネジメントやリーダーシップの参考になる本を、ビジネス本に限らず小説から漫画までを含めて13冊ご紹介いたしました。
読みやすい本ばかりですので、仕事の参考に是非読んでみて下さい。

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