スコープマネジメントとは?プロジェクトマネージャーの必須のテクニック

スコープマネジメントとは、プロジェクトの目標達成に向けて何をするのか、もしくは何をしないのかを明確にし、確実に目標達成できるようマネジメントするテクニックです。今回は、プロジェクトマネジャーにとっての必須のテクニック、スコープマネジメントの進め方についてご紹介いたします。

スコープマネジメントとは

スコープマネジメントは、システムやプロジェクトの範囲(スコープ)を定めて、ゴールに到達する過程でのブレを正し、確実に目標を達成できるようマネジメントするテクニックです。
PMBOKでは、スコープマネジメントは「プロジェクトを成功のうちに完了するために必要な全ての作業を含め、必要な作業のみを含めることを確定するためのプロセスと活動」と定義しています。
つまり、プロジェクトの目標達成に向けて何をするのか、もしくは何をしないのかを明確にすることであり、そのために必要な成果物とタスクをMECE(漏れなく、ダブりなく)洗い出す作業であります。

このようにスコープマネジメントは5W1Hの中でWhatに当たるものであり、PMBOKの10の知識エリアの中で唯一Whatに該当するものでもあります。それだけにスコープマネジメントは、プロジェクトの成否に影響を与える最重要項目と言えます。
スコープマネジメント

スコープマネジメントのポイント1 常に見直し、最新の状態に保つ

プロジェクトの進行中に、作業は必要に応じて初期の計画から変更する場合もしばしば。作業が増えることもあれば、無駄な作業と判断されれば中止されることもあります。

特にシステム開発などのプロジェクトは、期待したデータが得られなければ、その原因究明のために開発の途中段階に戻って、修正作業をすることになります。そしてまたテストし結果が良くなければ、もう一度やり直します。

この繰り返しにより目標達成に近づきます。
こうしたPDCAサイクルを何度も回すことになりますので、その都度計画は見直されるのです。

つまり、計画が見直されるとともに、そのスコープも見直されることになります。

実際に、プロジェクトがスムーズに計画通り進行するということはあまりなく、作業中に発生した問題に対しての対処や発注者からの追加の依頼など、変更案件は次から次へと出てくるものです。プロジェクトを進行する中で、「あったらいいな」という追加依頼も発生します。この「あったらいいな」は、その中に含まれる「なくてはならない」というものと切り分ける必要がでてきます。

「あったらいいな」というものは削りやすく、後で余裕があれば追加してもいいのです。
話し合いにより成果物の品質基準を定めておく必要がありますが、このようにスコープ削減も最初から計画しておくことで、いざという時に何を削減すればいいのか、どうすれば削減できるのか適切な判断も下せます。

スコープは常に見直し最新の状態に保つこと

スコープマネジメントのポイント2 要件の洗い出しとスコープの決定の方法

スコープマネジメントは、プロジェクトの進行過程で常にスコープは見直し、その都度必要な成果物とタスクを洗い出します。

ここで問題となるのがスコープの決め方です。
要件を出してからスコープを決めていないでしょうか?
要件を洗い出し、それぞれに対して見積もりを出し、コストや納期を考慮したうえでスコープを判断するといった方法が取られることが多いです。

ところが、要件の洗い出しにはキリがなく、「あれもほしい、これもほしい」となりかねません。
よりクオリティの高いものを目指すという意味では、いくらでもアイデアが出るのは良いことです。ところが、要件を洗い出す作業には、それなりにパワーが必要ですし、その結果、実行不可能と判断されれば、その労力が無駄になるばかりか、モチベーションの低下にもつながります。

そうした事態を防ぐためにも、要件の洗い出しは期限や納期などの制限を設けたうえで取り組む方が効率的です。
この要件を元に、プロジェクトマネージャー側でスコープを決めていきましょう。

スコープを決めるためには、要件の洗い出しが非常に重要になります。

スコープマネジメントのポイント3 スコープを可視化

プロジェクトの失敗要因の多くが、要件漏れでありスコープがあいまいなままスタートしてしまったことにあります。
そうならないためにも、要件を洗い出し、スコープを最新な状態に保ちながら、プロジェクトを進行させていく必要があります。

プロジェクトマネジャーは、業務が全部で何があるかを把握し、それぞれのマネジメント範囲の責任者と担当部門を明確にし、管理することが求められます。

プロジェクトメンバーにタスクの発注をするときも、その前にスコープを明確にしておかなければ、お互いの認識のズレによって後でトラブルになることもありますので、注意が必要です。そのためにもスコープは可視化して、メンバー全員が共有する必要があります

ときおり、プロジェクトマネジャーだけがスコープを把握しているプロジェクトがありますが、これではプロジェクトは効率よく進行できません。
プロジェクトメンバーも、プロジェクトマネージャーと同じようにスコープを認識できるよう、常に最新のものを可視化しておきましょう。

スコープマネジメントのポイント4 スコープマネジメントはWhatの領域

スコープマネジメントは、PMBOKの全ての知識エリアと関連します。
冒頭にも述べたように、プロジェクトの目標達成に向けて何をするのか、Whatを明確にするものだからです。

何をするのにどのくらいの時間がかかるといったことはタイムマネジメントと関連しますし、課題解決のために何をするのかはリスクマネジメント関連します。
このように、スコープマネジメントは、プロジェクトの最初から最後まで、常に意識しながら進行していくものとなります。

スコープを意識しながらプロジェクトを遂行するためには、ビジネスアナリストを採用するという方法もあります。
多忙なプロジェクトマネージャーとは別に、要件をとりまとめ、部署間などの調整を進めるビジネスアナリスト。
ビジネスアナリストの存在意義と育成方法で、ビジネスアナリストについて詳しくご紹介してします。


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